marikolog

ヴァイオリン奏者として活動している水野真梨子のブログです

VIOLINと音楽とうさぎと教室での毎日を綴ります。
教室のお問い合わせや演奏依頼はvn.mizunomariko★gmail.comまで。(★を@に変えてください)
レガート バイオリン教室(精華町光台 * 奈良市富雄北)

情報の共有③参考にした資料や、各国からのリポート等

2020.4.16更新(最下部に追加)

■ワシントン・ポスト
ー「コロナウイルスなどのアウトブレイクは、なぜ急速に拡大し、
  どのように「曲線を平らにする」ことができるのか

「1人1人の行動によっては、遠くにいる人へも影響を及ぼす波及効果を生む結果となってしまう。」

シミュレーションは現実とは異なる、としているけれど、どのように拡がるかのシミュレーション動画は分かり易い。「見えない敵」と言われるのだけれどやはり視覚的に捉えられるのがよい。
ぜひリンク先へ。

https://www.washingtonpost.com/graphics/2020/health/corona-simulation-japanese/

 

■病床の数や患者数を確認できるサイト

www.stopcovid19.jp

 

■アメリカ:ニューヨークの医師からのリポート


「患者が次々と死んでいます」ニューヨーク医療崩壊の現場

 

■イタリア:「多くの人と同じように甘く見ていた。
  ウイルスは私の大切な人を奪った。私の父です。」

自身の感染に気づかず、お父さんを感染させてしまい、入院のため死目にもあえず葬式にも出られず、抱きしめることすら叶わなかった、という男性

■イギリス:首相が、自身が感染する前に発信した動画
個人的にボリス・ジョンソンは好きではなかったけれど、
今回のこのテレビ演説や迅速な対応に評価が上がっているのはとてもよくわかる。
すばらしい演説だと思った。

www.bbc.com

■フランス:

「フランス内で確認された症例のうち2500件がこのひとつの集会から広がったものと判明している。」

この集会(コンサート)から参加者が持ち帰ったウイルスがどのように各国、各家庭に広がっていったのかも動画後半にある。

“フランスにおける宗教団体の行事で集団感染発生。専門家は #新型コロナウイルス の「時限爆弾」だと述べた。 https://t.co/AlbEJy7YBT
 

■アメリカ:

世界で感染拡大が広がる新型コロナウイルス。日本国内では小池百合子東京都知事が会見を開き、不要不急の外出を控えるよう要請した。

解明されていないウイルスを相手にした対策には正解がない中、重要になってくるのが、こうしたリーダーたちの決断だ。今、ヨーロッパ以上の感染者拡大が恐れられているアメリカではニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事のリーダーシップが注目されている。

www.facebook.com

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2020.4.5

 

■BBC 家にいることで人の命を助けられる

f:id:agoramc:20200405140418p:plain

 とても分かりやすい動画です。

無症状の感染者が多いとされる中、外出制限の必要性を説明したビデオの再掲です→ 


家にいることで人の命を助けられる 新型コロナウイルスで外出制限

 

 

2020.4.16

 

■東京の医療現場から

note.com

情報の共有②若年層の罹患について

随時更新(2020.4.3更新 最下部に追加)

 

当初は若年層はかかっても大丈夫、というような情報ばかりでしたが、
全世界で感染が広まる中、若年層への影響の認識も変わってきました。

罹れば家族でも面会は出来ないことも志村けんさんのニュースでやっと周知されましたが、もし亡くなってしまえばご遺骨になってからしか戻ってこられないなんて、
もし自分や身近な人の身に起こったらと想像しただけで悲しくて喉の奥が締め付けられそう。

下記いちばんはじめのNYの医師の動画では、もうあと数時間で亡くなると予測された場合のみ、ひとりだけ5分間の対面に呼べるらしい。

私だったら、ひとりだけなんて選べない。
あなただったら?

 

■ニューヨークの医師からのリポート動画

ICUに入っている方たちの年齢は40,50代も多い。中には30代もいる。
看取りは1人のみ5分間。

 

news.tbs.co.jp

■フランスの16歳少女の例

 ■0歳の女の子が心肺停止に

www3.nhk.or.jp

■26歳基礎疾患無し、初期治療にもかかわらず死亡

胸部CT検査でウイルス性肺炎のパターンが認められ、新型コロナウイルス感染症が疑われたため隔離され、24時間後に新型コロナウイルスPCR検査で陽性が確認されました。
 当院は、患者様を速やかに集中治療室のサポートケアに移行しましたが、初期治療にもかかわらず、呼吸機能障害が進行し病状が悪化

www.nikkeyshimbun.jp

 

2020.4.3

■「20~40代で何も治療歴のない健康そのものの屈強な男たちが、いきなり急性呼吸不全になって自発的な呼吸ができなくなり、重篤化、死に至るというようなケースを毎日のように目の当たりにしています」

business.nikkei.com

 

2020.4.4

■山形 乳児と小学生含む5人感染確認

www3.nhk.or.jp

情報の共有①

ブログを書くのは久しぶりです。
その間、第2子となる娘を出産しました。
ただでさえリズムが狂ううえ、世の中は大変な動きをしており、心が落ち着かない毎日です。

 

例年この時期はパーティーでの演奏や春休みに設定されたコンサートなども多いのですが、3月の演奏は全て延期、4月もいくつかを残して延期が決まりました。

ステージ、イベントに関わる全ての人が今、大変な苦境に立たされています。


私が1年で最大最高に楽しみにしている教室の発表会も、断念せざるをえませんでした。
今回で一旦休会する、というメンバーが数名いたため、何とか舞台で仕上げる機会をと思い発表会に代わる企画も必死に考えたのですが、
最後の最後、ホールやスタッフと詳細をつめているところで、ホール閉鎖が決まり、中止となりました。

 

日々モヤモヤとする思いを整理し、
4月に残っていた演奏の予定をすべてキャンセルし、教室もまずは5月の連休まで休講とすることに決めました。

これからしばらくこのブログを、様々な情報の共有場所として利用します。
淡々と情報を貼っていくいくことになると思いますが、よければリンクなどはクリックして、その先をご覧になってください。

 

先ずは教室のみなさんにお送りしたお知らせから。

*****

2020.3.27

 

本日連絡があり、ホールが5/6まで使用できなくなったため、4/26の録音会は中止いたします。
4/5に発表会を強行していたら、今日になって中止が決まり大変なことでした。
 
今後ホールの確保と日程の設定が難しいため、今回の録音会は延期ではなく、中止となります。
予定してくださったみなさん、ごめんなさい。 
 
また、これからのレッスンですが、明日28日の分より、
長期のレッスン休講とさせていただきます。再開についてはまた連絡します。オンラインでのレッスンや、送っていただいた動画の添削はできますので、ぜひぜひ、活用してください。
 
感染者数がこれから日本全国で急増すると言われています。
イタリアでは、今回の東京のようにレッドゾーンとなった場所から家族の元などに移動した人により各地に感染が広がり、医療機関に甚大な負荷を与えてしまいました。
すでに蔓延した欧米では10代、20代など若年層の重症例も増えていること、陽性になった場合には家族は付き添いもお見舞いも不可など、日本でもこのまま感染が拡がれば今以上に日常が破壊されることが容易に想定されます。
 
WHOのテドロス氏の言葉を借り、「今われわれが取る行動が今後数十年にわたって影響を及ぼす」と我が家も考えています。
 
BBCやCNNなど海外の報道をみていると(是非見てください)、日本政府の対応だけが極めて遅いと感じています。自分たちや家族の命が懸かっていると思ってどうぞ今はなるべく家族以外との接触を控えて、なるべく買い物の回数も減らすなどして過ごしてほしいと思います
 
様々な考え方がありますから、
周りには普通に遊びにいく人がいるかもしれません。自分だけ自粛しても…とか、どうせかかるし、8割は軽症と言われているし、と思ってしまうかもしれません。
でも他のことはあとで取り戻せても、命や健康、家族は取り戻せませんから、今それぞれが出来る限りの感染拡大防止に取り組むべきと考えています。(そこには国による生活の支援や休業補償が大前提とも考えています
 
みんなに会いたいですが、もしも私がハブになって拡めてしまったら?間接的に誰かやその家族を病気にしてしまったら?と、その可能性がとても恐ろしいです。
私としても生きがいが(一時的に)奪われるようで本当に辛いのですが、ゴールデンウィークあたりまで休講にする予定です、どうぞご理解ください。
今こそ文明の利器を利用しまくって、ビデオ通話などでガンガンつながりましょう!
ヴァイオリンや曲のことでききたいことがあれば、ぜひかけてきてください。
 
この先、大袈裟だったよね〜と笑って振り返ることができる日が1日も早く訪れることを祈っています。
 
水野真梨子

Brahms Piano Quintet

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ブラームスのピアノクインテットをメインに据えたコンサート、2Daysでした!

個人の邸宅、そして秋篠音楽堂、どちらも会場いっぱいのお客様に聴いて頂けて嬉しかったです。

お写真を撮ってくださったNさん、ありがとうございます😊

 

この2日間、全く響きも、ピアノも違う場所での演奏で面白かったです。

 

聴きに来てくださったみなさま、ありがとうございました!

無意識の差別

9月末にFM COCOLOをお辞めになった小谷真美子さんの最後の放送を聴いた。

お住まいの奈良から沖縄に移住すること、
その最大のきっかけは6年生の娘さんに対するいじめと、無理解と、一部の先生たちの無意識の差別だったということを、いつも通りの落ち着いた口調で語られていた。

 

「ハーフ人」「うわ、あいつ来た」から始まり、
5年生のころには物を隠されたり捨てられたりという行為に発展したのだそうだ。
6年生の時に娘さんが新たに晒されたのが教師の無理解と差別。
みんなで話し合おう、という体で始まったHRで教師がクラスメイトに話して聞かせたのは、

 みんなそれぞれ顔が違うよね。それって仕方ないよね。
 だから、彼女が髪の色や肌の色が「違う」のも仕方ないよね。

だったそうだ。


あらためてみんなの前で「みんなと違う」と先生から烙印をおされた幼い女の子は酷く傷ついたようで、母親である小谷さんも”先生に悪意が無いのは分かるから糾弾しようとは思っていないが、何が問題なのか理解してもらえなかったのが、無意識の差別の難しさだ”という趣旨の事を語っておられた。

 

以前私も夫も、小谷さんと娘さんをとあるライブでお見かけしたことがあるし、
お住まいは奈良で、他にもいくつか繋がりがあり、一方的に存じ上げている。
夫婦ふたりで、なんと悲しいことかと話しながら、私は
「あんなかわいい子やのにな」とつぶやく夫についてもあらためて考え込んでしまった。
そして、30年以上生きていて、私はマイノリティになった事が無いとあらためて思い知った。

 

小谷さんの娘さんや、私の夫やその妹、母親が日々「ハーフ」や「ガイジン」といったマジョリティーからの悪意のない差別(区別と呼ぶ人もいる)を浴び続けていることを、全く理解してあげられていなかったと猛省した。


正直、言っているほうに悪意は無いんだし、ポジティブな意味でとらえたらいいんじゃないの、と思ったこともある。マイクロアグレッションのいい例だ。

今さらながら、この時代になってもまだなお、こんなに身近な地域で小谷さん親子のような思いをする人がいるということを知り、彼らが想像以上の頻度で無意識の差別を受けているのだということ、そして誰も無頓着でいてはいけないのだということを思った。


夫と出かけると、
日本語で話していてもお店の人が私の方ばかり向く、
はなから英語メニューを渡される(訳が酷いことも多いらしく、結局日本語メニューをもらう)のは日常で、
お箸の使い方上手ですね、日本語上手ですね、ハロー、英語でなんか喋ってみて、は何万回と言われているらしい。
それらに対して「どっちの気持ちもわかるわ~」とか言っていた自分、全く解っていなかったようだ。
英語のほうがいいかなっていう気遣いじゃないの?悪意はないんだよ、ほら上手って褒めてくれてるんだし、ポジティブな意味でしょ。どうもどうも~で流せばいいんじゃないの?と思っていた。

 

でもどうだろう。
毎日、「あなたは私たちと違うので」と言われ続けるというのは、どんな気持ちだろう。


私は、今ネットや、ネットを飛び出して繰り出されるヘイトスピーチ、ヘイトデモを始めとするレイシズムが心の底から嫌いだ。
日本人の多く(一部であってほしい)が抱いている、主にアジア諸国への優越感からくる差別意識(逆に”名誉白人”なんて言葉が生まれるほど白人への劣等感もある)、
そして身体的、知的問わず障害者への無理解と差別も、私が想像していた以上に根深く広範囲だと知って、苦しくて悔しくてたまらなくなる時がある。
 尊敬するミュージシャンの中にもいろいろなルーツを持つ人たちがいて、アカデミア界隈でも、国籍や肌の色を問わず素晴らしい方々がいる。その中にも日本で生まれ、日本で育ったのに選挙権の無い人がいる。
そしてどんな人でも、誰かの勇気や希望になり得るし、誇らしいと思う国籍や五体満足の身体を持っていても逆になることだってある。
知れば知るほど、差別に利用される「違い」なんてものは、マジョリティに属したい人間の作った幻想と驕りだと感じる。

そんな当たり前のことを忘れたくは無いのだけれど、あらためて、人は自分がマジョリティだと思うと安心するし、マイノリティになりたがらないものだと、また、例に漏れず私もそうだったのかもしれないと思った。
日本という社会で、
日本国籍で日本人顔で、いわゆる健常者といわれるもので、仕事は女性の割合が多い環境でジェンダー差別も無く(もしかすると逆に男性音楽家のかたは感じているかもしれない)、偶然異性と結婚し子供がいて、自分自身についてはきっとそこまで「周りと大きく違う」と感じることはなかった。ただここ最近、世界中で巻き起こる「差別」「被差別」「反差別」の戦いを見ていて、

 偶然ここにいるだけでマジョリティだが、一歩外に出ればマイノリティなのだ。
 でも一体なにが「違う」?私は私で変わらないのに。

 そして、それは私だけで無く誰だってそうなんだ、

とこれまで以上に強く感じるようになった。

それでもまだ、”経験”では無い。私がもしこの先、自分が少数派である環境に身を置くことになったとしたら、本当の意味で夫や小谷さん親子の気持ちが解るようになるのかもしれない。今はただ、わかりたいと思っているのに本当の意味で理解できていないのかな、ごめんなさいという気持ちだ。

 

好きな曲にTHE BLUE HEARTSの「青空」と、河口恭吾さんの「地球兄弟」がある。
ご存知ない方は、是非歌詞を読んでみて欲しい。
そしてずっと心にとめている言葉に、「未知なるものへの理解と寛容」というのがある。これは中高の卒業アルバムに、ある先生が贈る言葉として書いてくださったものだ。

世界中、いろんな「違い」が溢れていて、それは多様で面白く、それらが差別の材料ではなく「彩り」だと思えるようになっていったらいいなと思う。