この数年ずっと、書こうと思っては、思いとどまっていたこと。
偶然きのう、昔のビデオを見る機会があって、きみの姿が映っていました。懐かしくて、小さかったころのきみがとてもとてもかわいくて、書かずにいられませんでした。
賢い子だったけど、すこし落ち着きがなくて、困ったこともありました。
でもそんな自分をどうにかしたいと思っているようで、
人の話をきくときはそれじゃいけないとか、立つときの姿勢がどう見えるとか、練習のときは目標にむかって自分で計画をたてなくっちゃうんぬんとか、偉そうに言う私の言葉も、小さいきみは少しずつ消化しようとしてくれていました。
初めて友達の前でバイオリンを弾いて、みんながすごいって言ってくれたと嬉しそうだったのを覚えています。
自信のついたようすで、こころなしか背筋もピンとしていました。目はきらきらしていました。きみのお母さんも嬉しそうだったけれど、私もとても嬉しくてあちこちできみが頑張っている話をしました。ほんとだよ。
でも、その直後、きみは急にいなくなってしまいました。警察も出てくるようなことになり、私はとても不安になりました。
その後、きみは無事で、いなくなったときに他のものはあまり持たず、でも、バイオリンだけはちゃんと、持って行ったとききました。
今どこにいるのかな。幸せにくらしているのかな。持って行ったバイオリン、もう小さいでしょう。どうかあの時がんばっていた記憶が、きみの自信となっていますように。
私から連絡することはかなわないから、
いつかこの記事でもみつけて、会いにきてくれることを夢見ています。